「立場でなく利害で話せば解ける」——方向は支持されるが、型そのものの実地検証は薄く、条件に依存する
交渉の助言でいちばん有名なのは、立場でなく利害で話しなさい、だ。立場は口にする要求、利害はその裏の本当の狙い。方向はうなずける。だが、利害で話せば解ける、はその型をそのまま使えば必ず解けるわけではない。中核メカニズム(利害の情報交換)は実証に支えられるが、原則立脚型の型そのものの実地検証は薄く、効き目は信頼・力・動機という条件に依存する。向社会的でありながら引かない、という両立も要る。
準備の締めくくり——立場でなく、利害で
前の単位までで、狙い・落とし所・代替案という、準備の道具が一式そろった。ここでは、その準備を手に相手と向き合う最後の構え——立場でなく、利害で話すを扱う。青段(準備)の締めくくりである。
交渉の助言でいちばん有名なのは、たぶんこれだ——「立場」ではなく「利害」で話しなさい。 立場とは、自分が口にする具体的な要求(「値引きしろ」「納期を早めろ」)のこと。利害とは、その要求の裏にある、本当の狙いや事情(「資金繰りが苦しい」「別件の締切が迫っている」)のことだ。立場をぶつけ合うと平行線になるが、その奥の利害まで下りれば、意外な解きほぐし方が見つかる——そう教わる。方向としては、確かにうなずける。だが、この単位が最初に置く見方はこうだ——「利害で話せば解ける」は、方向は支持されるが、その『型』をそのまま使えば必ず解けるわけではない。効くには条件がある。 狙いも、落とし所も、代替案も、結局は『自分は本当は何を望んでいるのか』——自分の利害——がわかって初めて意味を持つ。利害の整理は、準備のすべてを束ねる結び目だ。
立場と利害をほどく——「名著」の由緒
この「立場でなく利害で」という考え方は、原則立脚型(principled negotiation)と呼ばれ、1980年代初めに書かれた交渉の名著に由来する。その本は世界中で読まれ、いまや交渉の常識のように語られている。まず、その中身をほどこう。
立場は、たいてい一つに固まる。「この値段でなければ嫌だ」。だが、その裏にある利害は、しばしば複数ある——「利益も確保したい」「今後も取引を続けたい」「上司に説明がつく形にしたい」。立場どうしは正面衝突しても、利害の束は、重なる部分や交換できる部分を持っていることが多い。 だから、立場の奥にある利害を、双方が見えるところに置けば、立場のままでは見えなかった解が現れる——これが原則立脚型の骨子だ。ただし、ここで注意がいる。この考え方は、実務で広く読まれた「規範的な名著」であって、その教えのパッケージ全体が、実際の交渉現場でどれだけ効くかを検証した研究は、実は多くない。 名著の説得力と、その型の効果の証明は、分けて見る必要がある。具体例で考えよう。取引先に『値下げしてほしい』と迫るとき、その立場の裏には『今期の利益目標がある』『他社より高いと社内で通らない』『予算が足りない』など、いくつもの事情が隠れていることがある。相手が値下げに応じられなくても、支払い時期をずらすなど、利害まで下りれば値段以外の解が見つかることがある。
中核メカニズムは効く——利害の情報交換は統合を高める
とはいえ、原則立脚型の中核にある仕組み——利害や優先順位についての情報を、たがいに交換すること——については、堅い実証がある。Thompson が1991年に、交渉のなかで利害の情報が交換されると、双方にとってより良い(統合的な)合意に近づくことを実験で示した。何を、なぜ重く見ているのかが共有されると、固定パイの錯覚(前の単位で見た「対立だ」という思い込み)がほどけ、交換の余地が見えてくる。
つまり、「立場でなく利害で」という助言の芯の部分は、実証に支えられている。ここで、この棚は一つ線を引いておく。情報交換とは、相手から利害を巧みに『引き出す』話術のことではない。 まず自分の側の利害を、どこまで、どう開くかを整理することであり、相手に無理やり吐かせる技術ではない。次の緑段で対話の設計に入るが、その入口も、相手を操る手順ではなく、自分の利害を自分で言葉にできているかという準備から始まる。なぜ『引き出す』ではなく『自分から整理する』なのか。相手を巧みに操って情報を取ろうとすると、相手はそれを察して身構え、かえって情報を閉じる。逆に、自分の事情を適度に開くと、相手も開きやすくなる——情報交換は一方通行でなく双方向のやり取りだからだ。
動機と抵抗——向社会的で、かつ引かない
利害で話せば自動的に良い合意になるかというと、そうではない。どんな動機で臨むかが効いてくる。De Dreu・Weingart・Kwon が2000年に、多くの研究を統合して(メタ分析)、統合的な合意が生まれやすいのは、向社会的な動機(相手のことも考える姿勢)と、高い自己主張(引くべきでないところで引かない強さ)が、両方そろったときであることを示した。Trötschel らが2011年に、相手の立場に立って考えること——視点取得——が、動機の壁を越えて、より統合的な合意を後押しすることを実験で示している。相手のことも考えるという姿勢は、相手の視点に実際に立ってみるという具体的な作業として効く。
これは大事な注意だ。「利害で話す」を、なんでも譲る優しさと取り違えると、良い合意には届かない。相手のことも考える姿勢は要るが、それは自分の狙いを手放すことではない。向社会的でありながら、引かない。 この二つは矛盾しない。むしろ、両方そろってこそ、パイを広げる交渉になる。片方だけ——相手を思うだけ、あるいは自分を通すだけ——では、統合には届かないことが多い。準備でいえば、前の単位までに固めた「狙い(引かないところ)」と、この単位の「相手の利害への配慮」を、両手に持つ、ということだ。この両立は、口で言うほど簡単ではない。だから準備の段階で、『ここは引かない』という線と、『ここは相手の事情を聞く』という余白を、あらかじめ自分の中で分けておくとよい。その仕分けが、本番での揺れを小さくする。
だが「型」そのものの実地検証は薄い——条件に依存する
ここで、いちばん大事な値切りに入る。中核メカニズムは効くのに、原則立脚型という「型」そのものを、まるごと現場で検証した研究は薄い。 Hak と Sanders が2018年に、この原則立脚型を「証拠にもとづく」観点から検討し、その実証的な裏づけが、名声のわりに細いことを指摘した。名著として広く受け入れられていることと、その型が実際に効くと確かめられていることは、別なのだ。
しかも、「利害で話せば解ける」には条件がつく。De Dreu・Giebels・Van de Vliet が1998年に、信頼が欠けていたり、相手に相応の懲罰的な力があったりすると、統合的な話し合いはむしろ崩れることを示した。Olekalns と Smith が2018年に、動機の向きが合意への満足を左右することを示している。つまり、利害で話すやり方は、相手との信頼、力の関係、双方の動機という土壌が整っていなければ、うまく働かない。だからこの棚は、原則立脚型を「必ず解ける魔法」としては渡さない。方向は支持する。だが、条件つきである——そう扱う。この『条件つき』を知っておくことには実用的な意味がある。もし利害で話しても解けないとき、それは自分の話し方が下手だからとは限らない。土壌のほうに原因があることは多い。
時間・変化:1991年から今へ
順に置く。1991年、Thompson が、利害の情報交換が統合的な合意を高めることを実験で示す。1998年、De Dreu らが、信頼の欠如や懲罰力が統合を崩すことを示し、2000年、De Dreu らのメタ分析が、向社会的動機と高い自己主張の両立が統合を生むことをまとめる。2011年、Trötschel らが、視点取得が動機の壁を越えて統合を後押しすることを示す。そして2018年、Hak と Sanders が原則立脚型の実証基盤の細さを指摘し、Olekalns と Smith が動機と満足の関係を示した。
この間に確からしくなったのは、「立場でなく利害で話せば解ける」という無条件の処方ではない。確からしくなったのは、利害の情報交換という芯は効くが、原則立脚の型そのものの実地検証は薄く、効き目は信頼・力・動機という条件に依存する——という、条件つきの絵のほうである。言い換えれば、この分野が明らかにしてきたのは、どんな相手にも効く万能の型ではなく、正しい方向と、それが働くための土壌の両方だった。
妨げるもの、助けるもの、最初の一歩
妨げるものの筆頭は、有名な「型」を、無条件に効く公式だと思い込むことである。「立場でなく利害で」は方向として正しいが、信頼も、力の釣り合いも、双方の動機も欠けたテーブルで唱えても、そのままでは解けない。もう一つは、利害で話すことを「なんでも譲る優しさ」と取り違えることだ。向社会的でありながら引かない、という両立が要る。
助けになるのは、相手の利害を探る前に、まず自分の『立場』の裏にある『利害』を、自分で言葉にしてみることだ。最初の一歩は10分。次の交渉で自分が主張しそうな要求(立場)を一つ書き、その下に「自分は本当は、何を、なぜ望んでいるのか(利害)」を、思いつくだけ書き出すだけでよい。たいてい、立場は一つでも、その裏の利害は複数ある。相手から何かを引き出す必要はない。ただ、自分の要求の奥にある本当の狙いを、対話に入る前に自分の手元でほどく。 自分の利害が見えていない人は、相手の利害も見えない。ここまでが、準備の段——青段の、締めくくりである。自分の利害を書き出すと、意外な発見があることが多い。『値段』を争っているつもりで、実は『軽く扱われたくない』という気持ちが本丸だった、ということもある。
次の単位は 469「パイを広げて合意するには?」——ここから段は一つ進んで、そろえた準備を持って、相手との対話で価値をどう広げるか、という設計と対話の話に入る。
- この単位は青段(準備)の締めくくりで、そろえた準備を手に相手と向き合う最後の構え『立場でなく利害で話す』を扱う。立場は口にする具体的な要求、利害はその裏の本当の狙いや事情。立場をぶつけると平行線だが利害まで下りれば解きほぐし方が見つかる。だが『利害で話せば解ける』は方向は支持されてもその型をそのまま使えば必ず解けるわけでなく、効くには条件がある
- この考え方は原則立脚型(principled negotiation)と呼ばれ1980年代初めの交渉の名著に由来する(Fisher と Ury の名著の考え方として由緒を地の文で言及するにとどめ、出典には挙げない)。立場は一つに固まりがちだが裏の利害は複数あり、利害の束は重なる部分や交換できる部分を持つことが多い。ただしこれは実務で広く読まれた規範的な名著であって、その教えが実際の交渉現場でどれだけ効くかを検証した研究は多くない。名著の説得力と型の効果の証明は分けて見る
- 原則立脚型の中核メカニズム——利害や優先順位についての情報をたがいに交換すること——には堅い実証がある。Thompson 1991(Journal of Experimental Social Psychology 27(2):161-179)は、利害の情報が交換されると双方にとってより良い(統合的な)合意に近づくことを実験で示した。ただし情報交換とは相手から利害を引き出す話術でなく、まず自分の利害を自分で言葉にできているかという準備から始まる
- 利害で話せば自動的に良い合意になるのではなく、どんな動機で臨むかが効く。De Dreu・Weingart・Kwon 2000(Journal of Personality and Social Psychology 78(5):889-905)はメタ分析で、統合的な合意が生まれやすいのは向社会的な動機(相手も考える姿勢)と高い自己主張(引くべきで引かない強さ)が両方そろったときだと示した。向社会的でありながら引かない両立が要る。Trötschel ら 2011(Journal of Personality and Social Psychology 101(4):771-790)は相手の立場に立つ視点取得が動機の壁を越えて統合を後押しすると示した(共著の Gollwitzer は別作品の実行意図論文とは区別)
- 中核メカニズムは効くのに、原則立脚型という型そのものをまるごと現場で検証した研究は薄い。Hak & Sanders 2018(Evidence-based HRM 6(1):66-76)は原則立脚型を証拠にもとづく観点から検討し、実証的な裏づけが名声のわりに細いことを指摘した。しかも利害で話せば解けるには条件があり、De Dreu・Giebels・Van de Vliet 1998(Journal of Applied Psychology 83(3):408-422)は信頼が欠けたり相手に懲罰的な力があると統合的な話し合いはむしろ崩れることを、Olekalns & Smith 2018 は動機の向きが合意への満足を左右することを示した
- この間に確からしくなったのは、立場でなく利害で話せば解けるという無条件の処方ではなく、利害の情報交換という芯は効くが原則立脚の型そのものの実地検証は薄く、効き目は信頼・力・動機という条件に依存するという条件つきの絵である。だからこの棚は原則立脚型を必ず解ける魔法としては渡さず、方向は支持するが条件つきである、と扱う
- だからこの単位でやるのは、相手の利害を探る前に、まず自分の立場の裏にある利害を自分で言葉にしてみることである。次の交渉で自分が主張しそうな要求(立場)を一つ書き、その下に自分は本当は何をなぜ望んでいるのか(利害)を思いつくだけ書き出す。たいてい立場は一つでもその裏の利害は複数ある。相手から何かを引き出す必要はなく、自分の利害が見えていない人は相手の利害も見えない
| よくある誤解 | 実際のところ |
|---|---|
| 立場でなく利害で話しさえすれば、平行線だった交渉もほぐれて解決する | 方向は支持されるが、その型をそのまま使えば必ず解けるわけではない。中核メカニズムである利害の情報交換は統合的な合意を高める(Thompson 1991)ものの、原則立脚型という型そのものをまるごと現場で検証した研究は薄く、実証的な裏づけは名声のわりに細い(Hak & Sanders 2018)。しかも信頼が欠けたり相手に懲罰的な力があると統合的な話し合いはむしろ崩れる(De Dreu ら 1998)。効き目は信頼・力・動機という条件に依存する |
| 利害で話すとは、相手のことを考えてなんでも譲る、優しい交渉のことだ | De Dreu・Weingart・Kwon 2000 のメタ分析は、統合的な合意が生まれやすいのは向社会的な動機(相手も考える姿勢)と高い自己主張(引くべきで引かない強さ)が両方そろったときだと示した。利害で話すをなんでも譲る優しさと取り違えると良い合意に届かず、向社会的でありながら引かない両立が要る。前の単位までに固めた狙いと、相手の利害への配慮を両手に持つ |
| 利害を聞き出す上手な話術を身につければ、相手の本音を引き出して有利に運べる | この棚は相手から利害を巧みに引き出す話術は扱わない。情報交換とは、まず自分の側の利害を、どこまでどう開くかを整理することであり、相手に無理やり吐かせる技術ではない。自分の利害が見えていない人は相手の利害も見えない。だからこの単位でやるのは、相手の利害を探る前に、自分の立場(要求)の裏にある利害を自分で言葉にしてみることである。たいてい立場は一つでもその裏の利害は複数ある |
皮肉なのは、これほど有名で、これほど正しい方向を指す助言が、その『型』のまるごとの効果となると、名声にふさわしい実証を欠いていることである。利害の情報交換という芯は、確かに効く。だが、原則立脚型を『こうすれば必ず解ける公式』として受け取ると、信頼も、力の釣り合いも、双方の動機も欠けたテーブルで、なぜ解けないのかと途方に暮れることになる。名著の説得力と、型の効果の証明は、別のものだ。有名な型が解決を約束しているように見えるとき、たいていそれは、まだ誰も、その助言の方向の正しさと、目の前のテーブルにその型が効く条件がそろっているかを、別々に確かめていないだけかもしれない。方向は支持する——だが、条件つきで。ここまでで、狙い・落とし所・代替案・利害という準備の段(青段)を積み終えた。次の単位は 469「パイを広げて合意するには?」——ここから段は一つ進んで、そろえた準備を持って、相手との対話で価値をどう広げるか、という設計と対話の話に入る。
Q1. ____ とは口にする具体的な要求で、____ とはその裏の本当の狙いや事情である。立場をぶつけると平行線だが利害まで下りれば解きほぐし方が見つかる。ただし『利害で話せば解ける』は方向は支持されても、効くには ____ がある。穴埋め
Q2. 原則立脚型(立場でなく利害で)の中核メカニズムについて、Thompson 1991 が実験で示したことはどれか。選択
Q3. 『利害で話す』を『なんでも譲る優しさ』と取り違えるべきでないのはなぜか。De Dreu・Weingart・Kwon 2000 に触れて述べよ。一問一答
Q4. 原則立脚型は『必ず解ける魔法』ではないと、この単位が述べる根拠を、Hak & Sanders 2018・De Dreu ら 1998 に触れて説明せよ。一問一答
Q5. この単位が扱った研究を、年の早い順に並べよ。(ア)De Dreu らのメタ分析が向社会的動機と高い自己主張の両立が統合を生むと示す(イ)Thompson が利害の情報交換が統合を高めると示す(ウ)Hak & Sanders が原則立脚型の実証基盤の細さを指摘する(エ)De Dreu らが信頼の欠如や懲罰力が統合を崩すと示す並べ替え
紙かメモアプリに今日の日付を書く。次に、これから予定している交渉、または直近の交渉で、自分が主張しそうな(または主張した)具体的な要求=立場を一つ書く(例:この値段にしてほしい、納期を早めてほしい)。その下に、『自分は本当は、何を、なぜ望んでいるのか』=利害を、思いつくだけ書き出す(例:利益を確保したい、今後も付き合いたい、失敗したくない、時間を空けたい、など)。たいてい立場は一つでも、その裏の利害は複数見つかるはずだ。相手の利害を推測したり探ったりする必要はなく、自分の要求の奥をほどく作業として、自分のメモだけで完結させる。最後に、書き出せた利害の数と、そのうち『相手と交換したり両立させたりできそうなもの』はどれかを、自分の見立てで一つ印をつける。
——とはいえ、その“正しい用法・用量”は、まだ誰も知らない。ここまでの研究に、あなたのデータは1件も入っていないからだ。平均は地図にすぎない。自分の“いい具合”は、試して探すしかない。
あなたの実験(N=1)を始める → プロジェクトに追加(記録機能は準備中)
- Thompson L. (1991) ‘Information Exchange in Negotiation’, Journal of Experimental Social Psychology 27(2):161-179 — doi.org
- De Dreu C.K.W., Weingart L.R., Kwon S. (2000) ‘Influence of social motives on integrative negotiation: A meta-analytic review and test of two theories’, Journal of Personality and Social Psychology 78(5):889-905 — doi.org
- Hak F.R., Sanders K. (2018) ‘Principled negotiation: an evidence-based perspective’, Evidence-based HRM: a Global Forum for Empirical Scholarship 6(1):66-76 — doi.org
- De Dreu C.K.W., Giebels E., Van de Vliet E. (1998) ‘Social motives and trust in integrative negotiation: The disruptive effects of punitive capability’, Journal of Applied Psychology 83(3):408-422 — doi.org
- Olekalns M., Smith P.L. (2018) ‘A Satisfied Mind: Motivational Orientation, Feedback and the Subjective Value of Negotiation Outcomes’, Group Decision and Negotiation 27(5):723-744 — doi.org
- Trötschel R., Hüffmeier J., Loschelder D.D., Schwartz K., Gollwitzer P.M. (2011) ‘Perspective taking as a means to overcome motivational barriers in negotiations’, Journal of Personality and Social Psychology 101(4):771-790 — doi.org